stringstreamのクリア方法：晶紀の館第2別館：SSブログ

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stringstreamのクリア方法　[日記] [編集]

stringstreamについて調べていたら、stringstreamのクリアの方法を紹介しているページが沢山見つかりました。

ちなみに、stringstreamクラスは、C言語でのsprintfのC++版というか、Javaや.NETのStringBuilderのC++版というか、色々なデータから文字列を組み立てるためのクラスです。

std::stringstream buff;
buff << "変数の値 = " << n << "\n";

std::string text = buff.str();

こんな感じで使用します。

そして、一旦stringstreamに蓄えたデータを破棄する方法が分かりづらいようです。
と言うか、実際分かりづらい。

stringstreamには、clear()というメンバ関数がありますが、これは、ストリームのエラーフラグをクリアするためのものです。

データをクリアするには、str()を使います。

std::stringstream buff;
buff << "変数の値 = " << n << "\n";

std::string text = buff.str();

buff.str("");    // ← これでクリア

assert(buff.str() == "");

だが、ここで一言、言わせて頂きたい。

stringstreamのデータをクリアしようとする意味が分からん。

stringstreamのデータをクリアしたいと言うことは、とある文字列を組み立てた後、同じstringstreamのインスタンスを再利用して別の文字列を作成するつもりなのでしょうが…

『同じ変数を異なる用途で再利用しない』

と言うのは、分かりやすく安全なコードを書くための鉄則です。

クラスのインスタンスについても同じです。
インスタンスを再利用するのではなく、もう１つ作りましょう。

std::stringstream buff;

buff << "１つ目";
std::string text1 = buff.str();

buff.str("");

buff << "２つ目";
std::string text2 = buff.str();

とするのではなく、

std::stringstream buff4text1;
buff4text1 << "１つ目";
std::string text1 = buff4text1.str();

std::stringstream buff4text2;
buff4text2 << "２つ目";
std::string text2 = buff4text2.str();

stringstreamは文字列を作るための一時的なものと考えるのなら、

std::string text1 = build_text1();
std::string text2 = build_text2();

std::string build_text1()
{
    std::stringstream buff;
    buff << "１つ目";
    return buff.str();
}

std::string build_text2()
{
    std::stringstream buff;
    buff << "２つ目";
    return buff.str();
}

とするのがベターじゃないかな。
状況によっては、関数に引数が必要だったり、インライン関数した方が良かったりするでしょうが。

データをクリアした方が動作が速いのかも知れませんが、（ありとあらゆる最適化を施した後の）一番最後に検討すべきレベルの最適化なので、気にしてはいけません。（多分、それほど処理速度は変わらない）

『オブジェクト指向言語は、オブジェクトを作ってなんぼ』

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