ソフトウェア開発費 [戯言]
業務で使用しているWWWアプリに次のような機能がありました。
(そのまま書いてしまうと色々と問題があるので、似たようなものを用意しました)
まぁ、見ての通りです。
トランプのカードを選んで登録するわけですが、もちろんジョーカーの場合、マークは意味がありません。
さて、今の仕事場で使っている業務システムでは、ジョーカーでマークを選択して登録すると、しばらくしてからサーバが落ちます。
はっきり言ってシステムのバグなのですが、瑕疵担保期間がとっくに終了してしまっているので、修正するには仕様変更扱いで発注しなければいけません。
そこで、次のような運用をすることでカバーしています。
サーバが落ちていないかどうか定期的に確認する。もしくは別のユーザから連絡(苦情)が来て気付く。
落ちていたら、手作業でサーバを再起動し、動作ログを探って、マークありでジョーカーを登録したユーザを突き止め、電話をして厳重注意をするという運用をしています。
こんな作業が数日に1回ほど発生します。
(ユーザ数が100人に満たないので、何度も注意を受けている人もいるだろうなぁ…。あと分かっていても、うっかりやっちゃった人とか)
どう考えても面倒なので、さっさと修正したら良いと思います。
(修正費を節約したいなら)登録ボタンを押した時に、エラーメッセージを出して処理を止めるようなJavascriptをHTMLに書くという方法でも十分効果が見込めます。
「どうせ数万円程度の改修だから、さっさと直してもらえばいいじゃないですかっ!」
ちなみに、『数万円程度』の根拠は、こんな感じ。
- 実装、1時間
- テスト、1時間
- ドキュメント修正、1時間
- それ以外の雑作業、1時間
- 上記の合計時間(4時間)を、なんだかんだで倍にして8時間(=1日)
- 1人月=100万円で換算して、最終結果、5万円
と、いったところでしょうか。実際は、実装に1時間もかかりませんけどね。
工数 1人日の改修だけを発注するのもアレなので、他の機能追加等の発注の時に、一緒に出せば良いのです。
と、言うような話を担当者にしたら、
「開発会社からの見積もりだと、0が1つ多かった。だから発注を止めた。」
という面白い言葉が聞けました。
一体何をしたら 0.5人月なんて工数が出てくるのか不思議で仕方ありません。半月間、何して過ごす気なのでしょう。
検収時に見過ごして、そのまま瑕疵担保期間が過ぎるまで放置していたとは言え、バグの修正だというのに……。
付き合いの長い会社なので「大した修正でもないのでサービスでやりますよ」くらい言っても良いのに……。
if (number.value == 'ジョーカー' && mark.value != '') { alert('ジョーカーにマークは指定できません。'); return false; }
ボタンを押した時の処理に、↑の様なコードを追加するだけで50万ですよ。
代わりに書きますから、10万円ください。
業務用のアプリケーションって、基本的に特注の1点ものなので、一般的相場なんてものもなく、値段は開発会社の言いなりです。
値切ったという話も聞いたことがありません。
(値段を下げると、機能が削られます)
発注側がプログラムの事を分かってないと、その工数見積もりが妥当かどうか判断が付かないわけですが……。
おっ?
その手のコンサルティングとか始めたら商売になるかな。
開発会社「工数見積もりは、3人月になります」
コンサル「その規模なら、1人月程度でできるはずだ」
開発会社「その工数だと、ウチでは無理です」
じゃあ、代わりに作ります。独立したけど仕事がないから出来ないプログラマがココにいますよ~。
ところで、さっきは工数から修正費を算出したので、高い(まったくもって高すぎる)と言いましたが、別の算出方法もあるわけで。
それは、
それを導入することにより、いくらコストが削減されるのか
という見方です。
今回の場合だと、サーバ停止時の対応、1回で約1時間(ちょっと多い気もしますが、対応するのに他の作業を中断させられるし、ユーザ側もその間作業が停滞することを考慮してこのくらい)。
数日に1回発生するので、年間100回としましょう。
時給換算で1500円くらいの社員が対応しているとして、年間15万円。
このシステムを今後5年間使い続けるとすると75万円になるので、修正に50万かけても元は取れます。
さて、この金額。高いとみるか、安いとみるか。
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